iOS 6のマップは酷くなったと各所で言われています。
しかし変更したのにも理由はあるはずで、変更理由も諸説報道されています。
そこで具体的に何が変わったのか、Google マップと比較したApple マップの利点と欠点をまとめてみました。
利点
- デザインが美しい
Google マップはビットマップ画像を使用しているため中途半端な倍率ではボヤけてしまいますが、Apple マップではベクターベースのデータなので自由に拡大・縮小が行えます。
ちなみに、Android版 Google マップでは、高性能なGPUを搭載している端末に限りベクター画像が使用されています。
また、主観的な意見となりますが個人的にApple マップの色使いはGoogle マップの色使いよりも好みです。
- データ通信量が少ないため外出先でも高速に表示が行える
これはベクターベースのデータを使用しているからでしょう。
onavoの調査では、Google マップでは通常 1.3MB、Apple マップでは通常 271KB を通信するようです。
- 道路標識がローカライズされている
Google マップと違い、Apple マップでは道路標識のアイコンが国によって変化しています。
それにより、日本でも直感的にマップを見ることができるようになりました。
- ルート案内機能が豊富
iOS 5のマップと違い、Apple マップでは音声案内と3Dビューに対応しています。
曲がり角に近づくと音声で教えてくれるほか、目の前の道路の3D透視図を表示してくれるため直感的にわかります。
ちなみにこれらの機能はAndroid版 Google マップではGoogle マップ ナビ Betaとして対応しています。
- Flyover機能
主要な大都市を高解像度で空から閲覧することができます。
普通の航空写真と違い、角度を変えたりすることができます。
- 航空写真に検閲が入っていない
Google マップでは機密保護のため、軍事関連施設の周辺にはモザイクがかけられています。
しかし、今のところApple マップにはそのようなことがありません。
欠点
- ストリートビュー機能がない
Google マップのストリートビューは、Googleが独自にストリートビューカーを各国に派遣して撮影しています。
始まったばかりのApple マップに同じ水準を求めるのは酷ですが、事前に目的地周辺の景色を見ておけるのは非常に便利です。
- 国によってはデータが貧弱
たとえば日本では、AppleはインクリメントPと契約して地図データを入手しました。
しかし日本では電子地図サービス最大手のゼンリンのほぼ独占状態で、Google マップ, Yahoo!ロコ, Bing マップ, NAVITIMEなどの主要サービスにデータを提供しています。
その影響からか、他社のデータはあまり育っていません。
Appleはゼンリンと契約しなかった/できなかったため、質の悪いデータになってしまったのでしょう。
- 画面内に表示される情報が少ない
デフォルトの設定では、ラベルサイズが普通になっています。
これを小にしないとGoogle マップ並みの情報量が表示されませんが、これに気付かず使用している方も多いかと思います。
総括
機能的には Android版 Google マップにほぼ追いつきました。
しかし、日本ではゼンリンのデータを使った方が精度が高いため、別途Yahoo!ロコやマイマップ+などのアプリを使用した方がいいでしょう。
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