【TF101】 文鎮化したTF101を復元する方法

Eee Pad Transformer TF101は、Android タブレットの中ではXOOMやICONIA Tab A500と肩を並べて開発が盛んな部類です。
そのため隅々まで弄り倒したくなるでしょうが、それには文鎮化は付き物です。
特に現在は、ROM Managerから公式CWMを導入してしまうと、ブート領域を書き換えるだけで文鎮化してしまいます。

今回は、文鎮化した場合にAPXモードを利用して復元する方法を紹介しておきます。

文鎮化とは

英語ではBrick(レンガ)、日本語では文鎮化やお盆化などと呼ばれる現象のことです。
定義は曖昧で、起動アニメーションが終わらない状態を指す場合もあれば、完全に電源が入らない状態を指す場合もあります。
ここでは電源は入るが、Androidもリカバリも起動できなくなってしまった状態のことを指します。

はじめに

TF101のSecure Boot Key(SBK)には2種類があります。
シリアル番号がB70番代の途中までの初期型では、SBK v1が使用されています。
シリアル番号がB70番代の途中からの後期型では、SBK v2が使用されています。

現状では、APXモードからシステムにアクセスできるのはSBK v1の端末のみです。
SBK v2の方は、文鎮化しても復活できないので諦めましょう。
なお、SBKの判別にはAPXモードでの接続が必要なため、B70番代の方で、以下の方法に失敗する場合はSBK v2と思ってよいでしょう。

処理内容

見ず知らずの人に言われるがまま実行しても怖いので、実行していることを簡単に説明します。

まず、nvflashというソフトウェアを用いると、APXモードの端末のシステムにアクセスすることができます。
もちろんWindowsではドライバが必要となりますが、2000/XP/Vista/7の32/64bit版と幅広く対応しています。
Windows 8 Consumer Preview 32bit版でも試しましたが、正常に動作しました。

後述のdownload.batやdownload.shでは、nvflash用いてflash.cfgで定義されたとおりにROMを書き込みます。
そのときパーティションの再作成から入るので、Ubuntuを導入するなどしてパーティションサイズを変更していても修復可能です。

しかし、現在xda-developersではJP版のROMは公開されていない模様です。
そこでUS版やTW版のようにご当地カスタマイズのされていない、無難なWW版(全世界版)を導入することにします。
つまり、元が何語版だろうとWW版として復元されてしまうわけです。
もちろんCWMなどでバックアップを作成していれば、後からJP版のROMへ戻すことも可能です。

なお、実行は自己責任でお願いします。

復元方法

1. NVFlash ICS 9.2.1.17 WW Restoreをxdaのスレッドよりダウンロードします。
2. ダウンロードしたファイルを展開します。(対応ソフトがない場合は7zipなどをお試しください)
3. TF101をVol+ボタンを押しながら電源を投入し、APXモードで起動します。(画面は黒いまま)
4. APXモードのTF101をPCに接続します。
5. Windowsの場合はドライバを要求されるので、NVFlash ICS 9.2.1.17 WW Restoreのusbpcdriverフォルダを選択してください。
6. NVFlash ICS 9.2.1.17 WW Restoreを展開したフォルダを開き、Windowsの場合はdownload.bat, Mac OS X/Linuxの場合はdownload.shを実行します。
7. 処理が完了したらウィンドウが閉じるので、電源ボタンを長押しして手動で再起動します。
8. 無事に起動したら復元成功です。