LinuxディストリビューションLinux Mintの最新バージョン、13 Mayaが公開されました。
今回はLTS(Long Term Support: 長期サポート)版となっています。
本家Ubuntuに倣い、13 LTSよりサポート期間が5年間へと延長されています。
詳細については続きからどうぞ。
更新点
はじめに
Linux Mint 13はMATE版とCinnamon版の2種類の選択肢が用意されています。
これらのデスクトップは、本家GNOME ShellやUbuntu Unityに比べ、従来のユーザーが移行しやすい選択肢となっています。
MATE 1.2
MATEとは、GNOME 2のGNOME Desktopをフォークしたものです。
長年をかけて成熟しているため、安定性も生産性も抜群です。
GNOME 3のように高度な描画能力を要求しないため古い端末でも軽快に動作します。
しかし、一部の移植が完璧ではないので、Bluetoothのサポートなどが動作しない場合があります。
Cinnamon 1.4
Cinnamonとは、GNOME 3のGNOME Shellをフォークしたものです。
従来の使い慣れたUIを備えた、モダンな外観のデスクトップです。
しかし、登場したばかりなので、残念ながら他のデスクトップに比べ安定性に欠けます。
MDM
MDMとは、GNOME ディスプレイマネージャ 2.20をフォークしたものです。
テーマ, リモートログイン, 自動/時限ログイン, イベントスクリプト, 言語の選択など、便利な機能を多数提供しています。
アートワークの改善
Mint-XとMint-Zが更新され、GTK3のより良いサポートを提供しています。
また、デフォルトの壁紙にはアイルランドのmasterbutler氏による美しい写真を採用しました。
レビュー
今回は、本家UbuntuにてGNOME ShellとGNOME Classicがリポジトリから使用可能になったので、Unity嫌いの人にとってはわざわざLinux Mintを選択するメリットが薄くなってしまいました。
それこそMATEもCinnamonも、PPAからUbuntuにインストールすることが可能です。
それ以外の差別化要因がないと、せっかく出た人気を活かすことなくマイナーなディストリビューションに戻ってしまうでしょう。
現状での差別化要因を挙げると、PAE非対応CPUでもインストール可能, Mint Toolsを搭載, 美しいアートワークくらいでしょうか。
今後の更なる発展に期待です。
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