Ubuntu 12.10 Quantal Quetzalを導入したらまずやることをまとめましたが、Ubuntuに慣れている方はより細かなカスタマイズがしたいでしょう。
そこで、こちらの記事ではシステムのより深部の細かいカスタマイズをまとめたいと思います。
Unityのカスタマイズ方法
通知領域
Unityのインジケーターを普及させるため、UbuntuではGNOMEの通知領域が意図的に無効化されています。
しかし、JavaやWineなどは例外処置として表示させることが可能になっています。
その例外一覧を編集して通知領域を復活させてみます。
gsettings set com.canonical.Unity.Panel systray-whitelist "['all']"
また、dconf Editorを導入している場合は、dconf Editorの”desktop”→”unity”→”panel”を開き”systray-whitelist”欄に’google-chrome’などと項目を主導で追加することで、特定のアプリだけ通知領域を有効にすることも可能です。
Application Menu
UnityのAppMenu(グローバルメニュー)は画面を有効活用するための素晴らしい解決策ですが、Windowsに慣れている方々には少々使いづらいかもしれません。(Mac OS Xはこの挙動)
過去記事でご紹介したとおり、手動で無効化することができます。
sudo sh -c 'echo "export UBUNTU_MENUPROXY=0" > /etc/X11/Xsession.d/81ubuntumenuproxy'
FirefoxとThunderbirdはアドオンで実装されているため、アドオン”Global Menu Bar integration”を手動で無効化してください。
再ログオンすれば無効化されているはずです。
また、再び有効化することもできます。
sudo rm /etc/X11/Xsession.d/81ubuntumenuproxy
FirefoxとThunderbirdのアドオンは手動で有効化します。
再ログオンすれば有効化されているはずです。
Overlay Scrollbar
Unityのオーバーレイスクロールバーは画面を有効活用するための素晴らしい解決策ですが、FirefoxやChromeなどの主要アプリが非対応で統一感に欠けます。
こちらも過去記事でご紹介したとおり、手動で無効化することができます。
gsettings set com.canonical.desktop.interface scrollbar-mode normal
また、再び有効化することもできます。
gsettings reset com.canonical.desktop.interface scrollbar-mode
再ログオンすれば有効化されているはずです。
UnityFox
FirefoxのダウンロードマネージャーはChromeのようにUnity Launcherに進捗状況を表示してくれません。
しかし、Unity integration for Firefox(通称:UnityFox)という拡張機能を導入することで対応させることができます。
UnityFoxはコチラよりダウンロードできます。
Unity WebApps Chromium extension
Chromium/Google Chromeでは、FirefoxのようにUnity WebAppsのインストールを促してくれません。
しかし、Unity WebApps Chromium extensionという拡張機能をリポジトリより導入することで対応させることができます。
sudo apt-get install unity-chromium-extension
システムのカスタマイズ方法
ハイバーネートを有効化する方法
Ubuntu 12.04 LTSのときと同じ方法で行えるため、過去記事をご覧ください。
バグ報告を無効化する方法
UbuntuではApportを用いたバグ報告システムが使用されています。
オープンソースプロジェクトへの貢献として極力報告した方が良いのですが、中には報告したくない方もいるでしょう。
そういう方にとってはダイアログすら煩わしいものでしょうから、これを無効化してみます。
- 設定ファイルの設定値を”1″から”0″へ直接編集します。
- PCを再起動すれば完了です。
sudo sed -i 's/enabled=1/enabled=0/g' /etc/default/apport
元に戻す場合は以下の通りです。
- 設定ファイルの設定値を”0″から”1″へ直接編集します。
- PCを再起動すれば完了です。
sudo sed -i 's/enabled=0/enabled=1/g' /etc/default/apport
国内のNTP時刻同期サーバーを使用する方法
Ubuntu 11.04 Natty Narwhalより、NTPサーバーを手動で設定できなくなりました。
国内のサーバーの方が正確に同期できるため、これを変更しておきましょう。(ここではNICTのサーバーを使用)
- 設定ファイルの設定値を”ntp.ubuntu.com”から”ntp.nict.jp”へ直接編集します。
- PCを再起動すれば完了です。
sudo sed -i 's/NTPSERVERS="ntp.ubuntu.com"/NTPSERVERS="ntp.nict.jp"/g' /etc/default/ntpdate
DNSキャッシュを有効化する方法
Windowsでは一度名前解決をしたDNSをキャッシュしていますが、Linux ディストリビューションの多くはそれを行っていません。
Ubuntuも行っていませんが、これを有効にする方法を憩いの場様が紹介しているので、気になる方はそれを利用してみましょう。
ゲストアカウントを無効化する方法
PCを誰にも触らせたくない方にとっては、ゲストアカウントを用意したくないでしょう。
LightDMの設定ファイルを直接編集して無効化することができます。
- 設定ファイルの末尾に”allow-guest=false”を直接追加します。
- LightDMを再起動すれば完了です。
sudo echo “allow-guest=false” >> /etc/lightdm/lightdm.conf
sudo restart lightdm
元に戻す場合は以下の通りです。
- 設定ファイルの設定値を”false”から”true”へ直接編集します。
- LightDMを再起動すれば完了です。
sudo sed -i 's/allow-guest=false/allow-guest=true/g' /etc/lightdm/lightdm.conf
sudo restart lightdm
ホームフォルダ内のフォルダ名を日本語にする方法
GNOMEではホームフォルダ内のフォルダ名が各言語に翻訳されています。
このままだと端末から使いにくいので、気になる方は英語表記に変えてみましょう。
- 英語設定でをユーザーディレクトリ名の変更を起動します。
- 変更が確認できたら完了です。
LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
元に戻す場合は以下の通りです。
- 日本語設定でをユーザーディレクトリ名の変更を起動します。
- 変更が確認できたら完了です。
LANG=ja_JP.UTF-8 xdg-user-dirs-gtk-update
スクリーンセーバーを有効にする方法
GNOME 3ではスクリーンセーバーは廃止され、黒画面を表示する仕様となりました。
Ubuntuもそれに従いましたが、手動で導入すればスクリーンセーバーを復活させることもできます。
- GNOME スクリーンセーバーをxscreansaverに置き換えます。
- System Menuから”自動起動するアプリ”を開き、”xscreensaver -nosplash”を追加します。
- Unity DashなどからScreensaverを起動し、適当に設定を変更します。(おすすめはFlurry)
- 再起動すれば完了です。
sudo apt-get remove gnome-screensaver sudo apt-get install xscreensaver xscreensaver-gl-extra xscreensaver-data-extra sudo ln -s /usr/bin/xscreensaver-command /usr/bin/gnome-screensaver-command
元に戻す場合は以下の通りです。
- xscreansaverをGNOME スクリーンセーバーに置き換えます。
- System Menuから”自動起動するアプリ”を開き、”xscreensaver -nosplash”を削除します。
- 再起動すれば完了です。
sudo apt-get remove xscreensaver xscreensaver-gl-extra xscreensaver-data-extra sudo rm /usr/bin/gnome-screensaver-command sudo apt-get install gnome-screensaver
iBusのインジケーターが消えてしまう問題に対処する方法
iBusはインジケーターに対応したものの、上手く動作しないことが多々あります。
この問題を解決する方法をあわしろいくや氏が公開していたので、こちらでもご紹介させていただきます。
- PPA版のiBusに置換します。
- System Menuから”自動起動するアプリ”を開き、Dashの”iBus”アイコンをドロップして追加します。
- 再起動すれば完了です。
sudo add-apt-repository ppa:japanese-testers/ppa sudo apt-get update sudo apt-get upgrade
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